検波BOX

検波BOXの外観
トランス切換えBOXの外観

ゲルマラジオ、鉱石ラジオをより良く受信するためには、回路や部品を工夫する必要に迫られます。 その中でも、同調コイルやアンテナコイルは、大きさや形状、構造など色々と検討の余地があり、自作例が多いです。 コイルの自作は、手間をかけてコイルを巻きあげる楽しみ(苦しみ?)が伴うので、加工の達成感も味わえます。 電気的に特性の良いコイルを自作できれば、音量の増加、混信の低減など、受信状態の改善として成果が現れることでしょう。

さて、苦労して準備したコイルですが、はんだ付けやケース等への取り付けなどを行い、ラジオとして組み立て終えてから初めて試聴に至る方も多いかもしれません。 ですが、そのような工程を経ずに、コイルを巻き終えたら、すぐに試聴できれば便利ではないでしょうか。 とりあえず、ちょっと聞いてみて、コイルの出来栄えの感触を得てみたいという需要に対応する、そんな試聴器具を準備してみます。

コイル自作派の試聴器具

検波BOXの中身
検波BOXの蓋を取り外した様子。中身はダイオード1本。

説明は何もいらないでしょう、箱の中身はゲルマニウムダイオードが1本あるだけです。 ダイオードは透明なパッケージなため、半導体に光が当たれば、光電効果による起電力が生じます。 これでは受信時の出力電圧が正しく評価できないので、コイルの性能を確認する観点からは良くありません。 黒色のプラスチックボックスを箱に選び、光を遮断するようにしています。

イヤホンですが、管理人の好みでプラグ付きのイヤホンを使いたいので、イヤホンジャックを設けています。 出力端子を設けたことで、トランス切替BOXへの接続も可能になります。 特にこだわりが無いなら、イヤホンのコードは箱の内部ではんだ付けし、箱の中からコードを出すように仕上げればよいでしょう。

検波BOXの使用イメージ
検波BOXの使用イメージ

ちょっと工夫しているのは、コイルとバリコンを接続するコードです。 コードには2つのワニ口クリップがあり、それぞれコイルとバリコンの端子に接続できるようになっています。

このような試聴器具を1つ準備しておけば、コイル、バリコンを簡単に接続できるので、コイル、バリコンの交換による性能の違いを聴覚的に比較することも簡単になります。 単純な装置ですが、コイル自作派の方には便利なものだと思います。