LCメーターキットの組立て

ポケットL/Cメーターキット Ver.2
電源はACアダプターと乾電池(006P)が利用できるようにDCコネクタを準備。
006Pの電池スナップはキットに付属するが、DCコネクタとケースは別に購入。

ラジオの同調回路では、比較的小さな値のインダクタとキャパシタを使います。メーカー製の部品であれば、その表示を信じるのも良いですが、コイルを自作した場合は、実際に測定できれば好都合です。今までデジタルマルチメーターで測定していましたが、微小値の測定精度に若干不安を覚えます。そこで、LCメーターを安価に準備したいと思い、キットを組み立てることにしました。

組み立てたキットは、株式会社ストロベリー・リナックスのポケットL/Cメーターキット Ver.2です。安定して測定できる範囲は、コイルが0.1μH〜1mH(分解能0.001μH)、コンデンサーが1pF〜0.01μF(分解能0.01pF)です。この測定範囲ならば、同調コイルやバリコンの測定にも対応できそうです。詳細は省略しますが、計測方法が手持ちのデジタルマルチメーターと異なることも、管理人には魅力的です。本体価格4600円のほか、送料と代引き手数料の出費で入手できました。

長い付き合いになりそうです。

組立て自体は簡単ですが、キットに同封されている説明書の文書と写真をよく確認し、現物と見比べます。ダイオード、IC、電解コンデンサーの取り付け向き、2種類のトランジスターと三端子レギュレーターの取り違えに注意します。また、基準コンデンサーの取り付けは、隣に配置するリレーの高さを越えると液晶モジュールの基板にぶつかるので注意が必要です。こんな調子で、基板の組立て作業は2時間、急がずじっくりと楽しみました。

ケース加工
ケース加工は穴あけ3箇所のほか、取付ボスを1箇所切除(赤い矢印の部分)。


キットを収めるプラスチックケースは、タカチ電機工業のSS−125を用いた場合、取付ボス(基板のネジ止めに使う円筒形の部位)が利用できます。ただし、ケース表面に液晶ディスプレイやスイッチ、測定端子を配置するには、工夫が必要です。管理人は最低限、基板がケースに収まっていれば良いと思い、測定時はケースを開いて使用することとしました。そのためケース加工は、3箇所の穴あけ(測定端子孔とDCコネクタ取り付け)と、取付ボス1箇所をニッパーで少し切除(トグルスイッチの脚が接触するため)して、終了しました。

電源を入れると無事に始動。キャリブレーション、ゼロ設定を終えて完成です。これら組立て後の調整はキット単体で実行するもので、他に測定器が不要なのは助かります。

このキットは、主たる測定レンジの測定精度は1%であり、ゲルマラジオの製作や検討にも十分使えそうです。インダクタとキャパシタの計測は今後、高周波用途や小さな値はこのLCメーターで、それ以外はデジタルマルチメーターと、使い分ける予定です。

マイクロインダクター「101」を測定する様子
マイクロインダクター「101」を測定
セラミックコンデンサー「101」を測定する様子
セラミックコンデンサー「101」を測定
LCメーターの保管
キットを収納したケースは、購入時の袋に入れて保管することに。
測定時にはケースを開いて使用します。